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今日も朝がやって参りました。
龍「冬華様、朝にございます」
九重龍也は、主人である轟鬼冬華を起こす為に一言おいて部屋の障子を開けた。
すると、夏とは思えない冷気が龍也を襲ってきました。
龍(……え?!?!)
目の前に広がるは一面氷の世界。
そこに冬華は平然として制服を着ていました。
冬「おはよう、龍也」
龍「えっと………おはようございます、冬華様。………これは一体…」
冬「あぁ、これか。昨夜ちと考え事をしていたらだな、カサカサと音がしたのだ。だから仕留めた」
龍「えぇ?!それだけですか?!と言うか、この部屋どうするんです?!」
冬「ヒナタに頼もうと思う」
龍「ヒナタ様に、ですか?」
冬「あぁ、そうだ」
龍「あの…まさか……」
冬「そのまさかだ」
冬華は幼なじみで狐炎一族であるヒナタに火を噴かせ、氷を溶かそうと言うのです。
龍「しかし……ヒナタ様でも全力でなければ溶かせないのでは……?」
冬「心配はいらぬ。軽く一息吹いただけだ」
龍「………」
一息で、しかも軽くやっただけで部屋が氷付けになるとは……。
恐るべし氷鬼の冬華様。
心の中で龍也はそう呟きました。
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