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頭の後ろで手を組んで教室へ向かう長太郎の後姿を見ながら、「ふーん」といって真帆もその後ろに続いた。
歩きながらなんとなくスマートフォンを確認する。悪い癖だ。一日に何回確認するのだろう。
そんなことを想いながら見ると、何も操作していないのに勝手にアプリがダウンロードされていた。
「んん?」
真帆が確認しようとしたとき、チャイムが鳴った。
「おーい真帆、急げ」
「うん」
スマートフォンが気になったが、とりあえずポケットに戻して教室へ走った。
席について先生から見えないようにスマートフォンを確認すると、何やらおかしなことになっていた。
ダウンロードされたアプリが自動的に起動したと思ったら、勝手にアカウントが作成された。
アカウント名が「maho」になっているのを見て、ウイルスにでも感染してしまったのかと焦る。しかもタッチパネルがまったく反応しない。
アプリはどうやらよくあるメッセージツールのようだが、何が起こっているのだろう。
電池パックを取り外そうかと思ったとき、メッセージが届いた。
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