壊された扉

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いまにも壊れてしまいそうな その唇に何度も何度も 自分の唇を触れさせながら 高鳴る胸を落ち着かせる。 この唇が離れたら… もう二度と触れる事は 出来ないのではないかという 不安と… 彼女が本当にこのまま 冬木部長から 離れてくれるのかという 不安と… 俺が…彼女を本当に 手離す事が出来るのだろうかという 不安…。 情けないけれど今の俺は 不安だらけの弱い男だった。 冬木部長のような 究極のサディストには とてもなれそうもない。
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