~プロローグ~

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-U.C.0083- 「ねぇねぇ、パパ」 ソファでくつろいでいると俺の3歳になる愛娘がすり寄って来た。 「どうしたんだ?アイリス」 「ほらほら、またザクが映ってるよ♪」 「アイリスはホントにザクが好きなんだな」 「うんっ、だってカッコいいもん」 最近ジオンの残党であるデラーズ・フリートと呼ばれる組織が連邦の最新鋭MSガンダムを強奪したという声明が流れたばかりだ。 ニュースでは連日戦争の話題が流れ、映像の中には必ずと言って良い位にMSが映っていた。 アイリスにMSが理解できるはずもなくアイリスにとってMSは「おっきぃロボット」という認識らしい. 女の子にしては珍しくMSが大好きで、なかでもザクがお気に入りみたいだ。 画面にザク…厳密にはF2型が映るたび無邪気にはしゃいでいる。 きっと殺しあう為の兵器だとは夢にも思っていないんだろう。 そう、まるで英雄を見つめるような眼差しでアイリスはザクを見つめていた。 娘と一緒にニュース映像に映るMSを見て懐かしくも思う。 なぜなら俺も4年前はジオン軍の兵士として戦っていたのだから…。 「あなたー、アイリスー、ご飯出来たわよ」 キッチンから妻のアリシアが夕食の支度が出来たことを告げる 俺はアイリスを抱っこしてテーブルのイスに腰掛けた。 「アイリス、またパパとロボット見てたのー?」 「うんっ♪」 「そっかぁ、よかったわね♪」 そう言いながらアリシアはテーブルに料理を運んできた。 「今日はグラタンか、俺もアイリスも大好物だ。な、アイリス?」 「うんっ、ママのグラタンしゅきー♪」 「あら二人とも嬉しいこと言ってくれるわね」 「アリシア、俺も料理運ぶの手伝おうか?」 「ううん大丈夫だよ。ありがとうクロード」 「そっか」 アリシアが全部料理を運び終わり席に着いた。 三人で手を合わせる。 「「「いただきまーす」」」 三人の声がリビングに響き渡った。
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