第2話

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「遅かったな。二人とも」 花屋の前で、静也くんが仁王立ちして待っていた。 チラッと響を見て、すぐに視線を私にずらした。 「聖はそらちゃんより質の悪い酔い方するから気を付けろ?」 「……そうだね」 もう遅いけど。 「聖さんは? あの後、ちゃんと起きれた?」 「――起きて暫くは響を探してたぞ」 すると、響の目が照れ臭そうに輝いた。 「仕方ないなぁ……」 そう言って、静也くんの横をスルリと通り抜ける。 花屋はcloseの看板がかけられたままだが、奥は電気が付いている。 仕事するぐらい、回復したのかな? ちょっと気まずいが、会いたい気もする。 「そらちゃん、取り合えず依存はしないようにな」 静也くんも店のドアを開けてくれながら溜め息を吐く。 静也くんは、本当に心配しているかのように。 「心配だよ。そらちゃんは甘え下手そうだから。 愛情向けられたら断られなさそう」 「ご忠告どうも」 「似てるよね。3人とも。愛に餓えてる感じが」 面倒臭くなりそうだなぁと、静也くんは呟くと、レジ横の皿を受けとると、すぐに帰って行った。
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