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† 来世の常闇 †
〈山と海に囲まれた、まるでこの世から疎外されたような小さな集落の奥まったところに「藍の沼」という場所があるんだ
とても深い沼だ。竜がひっそりと棲んでいる。
もし君が、自分は誰なんだろう、なぜこうして生きているんだろう。
そんな当たり前なようなことに悩んでしまうような時がきたら思いきって行ってごらん。
沼のほとりに、旅館が一軒あって、旅人を温かく迎えてくれるよ。
宿帳に名前を記し、沼の見える露天風呂で、ひと汗流したら山と海の幸をお腹いっぱい食べて身体を満たしてみよう。
そして布団に入ったら窓のカーテンは閉めずに夜空を眺めてごらん。星なんか輝いてなくていい。
きっと穏やかな眠りにつけるはずだから〉
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