第4話

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「可愛かったんだよな、高校生の時の湘くん」 悟史くんは、不意に話し出した。 「やっぱりそうだったんだ。あのコンビニが出来た時から?」 「うん。よく来てたでしょ、友達と」 「うん、あの辺まだコンビニ無かったから、嬉しくってさ」 「そうだよね」 悟史くんは、昔を思い起こすように、優しく言った。 「いつも見てたんだ。可愛い高校生だなあって。俺、高校、中退しちゃったから、なんか憧れてたのかも」 「そうなんだ」 俺もゆっくりと昔を思い出す。 受験でイラついて親と喧嘩した時も、彼女とうまくいかない時も、いつもあのコンビニに行っていた。 そんな俺を悟史くんは、いつも見守ってくれていたんだ。 俺は、胸が暖かくなった。 「俺、ガキだったよな、イラついたりしてただろ?」 「んふふ、確かに」 悟史くんは、楽しそうに笑う。 「けど、そんな姿も、全部好きだったんだ」 「悟史くん…」 柔らかく視線が絡みあった。
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