実技授業にて…

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「君は所謂生徒Aって感じの男だね?」 金髪金目のイケメン、それ以外はいいや。 御来は開口一番そう言った。 確かに俺の平凡さは生徒AどころかCくらいだけどな。 「まぁそう思ってんなら別にいいさ。」 正直反応するだけ無駄無駄。 「君、なかなか面白いね。気に入ったよ。」 うん、どこが? 「始め。」 「"メリー"。」 俺は魔武器の黒い革手袋を両手につける。 なんか、平凡以前に地味だろ? 「おや、魔武器を出すのかい?それじゃ僕も、"獅子雷来"。」 魔武器もかっこいいなおい。 なんか1mくらいの刀で、刀身が青い電気を帯びてる。 柄は紫で、鞘は白に青い雷のデザイン。 その派手さを俺にくれ。 「行くよ?」スッ… え?もう前にいるし!! 「危なっ!?」パンッ… 手袋と刀が触れるけど、やっぱり俺の左手は切れないな。 俺の魔武器の能力の1つは"攻撃の無効"。 攻撃が手袋に触れるとその攻撃力を無くすんだ。 強いと思うだろ? 3ヵ所以上からの同時攻撃に弱いし、手袋以外は普通に攻撃食らうからな? 「君の魔武器、なかなか面白いね。」 「そりゃどうも!」 俺は御来の顔目掛けて拳を出す。 まぁ、肉体強化しててもそこまで速くはないけどな。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 肉体強化とは、魔力を体に浸透させて身体能力を上げる技術。 スーパー基本、皆やってる。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「!?ぐはぁ!」 見事顔にクリーンヒットだぜ! 「何故だ?避けられなかった…。」 魔武器のもう1つの能力は"絶対必中"。 俺の攻撃は魔法も含めて必ず避けられない。 けど、防ぐ事はできる。 俺の攻撃に何かをぶつければいいだけだからな。 「君の魔武器は少々厄介なようだ。」 イケメンが鼻血を流してる様は絶景かな、絶景かな。 「僕も本気で行こうか…。」 今の本気じゃなかったの? 一より強そうじゃない? 「"サンダーバレット"。」 雷の弾丸が御来のまわりに浮かぶ。 どこまでかっこよさを追及するんだ、こいつは。 「"ライトシールド"。」 とりあえず光の結界張っとこ。
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