実技授業にて…

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「行け!」ビュビュビュビュビュビュ… いや、明らかに多いって! もう結界がヒビまみれだよ! パリンッ!!「割れたー!?」 いや、まだ5秒も経ってないよ? 「痛!いたたたたたたた!」 メリーで捌くけど多すぎて弾丸がバシバシ当たるんだよ…。 しかもちょいちょい痺れるし。 もう足なんて立ってるのがやっとだかんな? 「降参したらどうだい?」 確かに降参でも終われるけどなー。 海紀の前で降参なんかしたら…あぁ、思い出しただけで怖いよ…。 「"クロト"!!」 だから降参はしない! 「にゃー。」 俺の使い魔の20センチ程の黒猫です。 因みに右目は赤、左目は黄色のオッドアイなんだよ。 名前の由来? 黒い猫→くろキャット→クロト。 単純だろ。 「にゃにゃにゃにゃにゃにゃー!!」 呼ぶたびにブレザーの中入って襟から顔出すんだよ。 まぁ、このフォルムが可愛いからいいけどな。 「使い魔?その格好じゃ戦えないよ?」 あ、攻撃止めてくれてた。 ふっ、イケメンは平凡に同情でも覚えるのかい? 「こいつは攻撃はしないさ。その代わり、驚くぜ?」 「君はやっぱり面白いね。行け!」ビュビュビュビュ… あ、また雷の弾丸出てきたし。 けどな? 「にゃーーーーー。」 弾丸は全部俺の1m手前くらいで消えるんだ。 「え?嘘だろ!?君の手は届かないはずだ!」 「あぁ、勿論そうだ。」 クロトは"鳴いてる間は一定の範囲内の魔法を無効化する"んだ。 けど、自分じゃ攻撃しないし息がもつまでなんだよな。 今も驚いて攻撃止めてくれたから大丈夫だっただけだからな? 「その猫だな?てことは、接近戦しかないのか…。」 まぁ、その通りだな。 だけど、こいつはまだ気づいていない。 俺に強い攻撃の能力がない事をな! 「仕方ない。」スッ… また正面か? イケメンのくせに芸のない奴め! 「うらぁ!」 あれ?拳が左に向かっていく? 「ふっ!」パンッ 左にいた御来の振り下ろした刀と拳がぶつかった。 え?目の前にいたよな? 「残像でもダメなのか…。」 は?残像? 一より断然強いだろ、こいつ。
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