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「小鉄さん
こんな僕にいつも笑顔と優しさをありがとうございます。
小鉄さんに出会えて友達になれたこと、誇りに思います。
これからもよろしくお願いします。
円さん
いつも菫ちゃんのそばにいて、守ってくれてありがとうございました。
でも、これからは僕が菫ちゃんを守っていきます。
幸せにしていきます」
そこだけが別世界みたいな静かな空間に、ミケの声がクリアに広がって
その言葉に、胸が熱くなって、視界がぼやける
そんなこと言ってもらえるなんて、つい数時間前までは考えてもいなくて
諦めようとして
胸を痛めたあの時が嘘みたいだと思った
嬉しくて、私の手を包み込むミケの手をギュウっと握りかえす
「え?それって…、モジャ、それは付き合うことになったってことでいいの?」
目をパチパチと何度も瞬きさせながらそう聞く小鉄君に、ミケは無言でコクンと頷く
その動きに、小鉄君の表情はまさに花が咲いたってぐらいパアっと明るくなって、両手を広げ勢いよくミケに抱き付いた
「マジで!?ホントに!!?おめでとう!おめでとうモジャ!!
ヤバイ、スッゲ-嬉しい!!」
興奮しながらミケに抱き付き、何度も笑顔でおめでとうという小鉄君に、ハニカミながらも笑顔を見せたミケ
その瞬間、裏方の教室内には女子の叫びと男子の低い「おお~っ!」という声
が響いて一気に騒がしくなった
そして、みんながみんな、仕事そっちのけでミケの周りに集まり
ミケの顔やオッドアイの瞳を見はじめた
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