Chaper4  長い夜Ⅰ

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「そうなんだ」 ということは、おれが寝坊しなければゼロと学校で会っていたかもしれない。 ゴスロリ女を捕まえることが出来たかは疑問だが、一緒に逃げてあげることはできたはず。 「いきなり後ろから襲われたって言ってた」 「校門前で襲われたなら、先生とか気づかなかったのか?」 「怖くて助けを呼ぶ暇もなかったみたい」 「でも、どうして零がゴスロリ女に間違われないといけないんだ?」 理不尽な立場にさらされたゼロに代わり、苛立ちを抑えて訊く。 「あのね、ゴスロリ女に追われて、学校の体育館の裏に逃げたら転んで気を失ってしまったらしいの」 「零は頭を打ったのか?」 「そんなに心配しなくても大丈夫よ。頭にはコブもできてなかったから」
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