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「そうなんだ」
ということは、おれが寝坊しなければゼロと学校で会っていたかもしれない。
ゴスロリ女を捕まえることが出来たかは疑問だが、一緒に逃げてあげることはできたはず。
「いきなり後ろから襲われたって言ってた」
「校門前で襲われたなら、先生とか気づかなかったのか?」
「怖くて助けを呼ぶ暇もなかったみたい」
「でも、どうして零がゴスロリ女に間違われないといけないんだ?」
理不尽な立場にさらされたゼロに代わり、苛立ちを抑えて訊く。
「あのね、ゴスロリ女に追われて、学校の体育館の裏に逃げたら転んで気を失ってしまったらしいの」
「零は頭を打ったのか?」
「そんなに心配しなくても大丈夫よ。頭にはコブもできてなかったから」
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