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おれの思い上がりだったようだ。
「ケガはないのか?」
倉吉から聞いて大まかなことはわかっていたが、ゼロの口から直に聞きたい。
「大丈夫、転んで擦り傷が少しあるだけ。でも、殺されそうになって、なんとか逃げることはできたけど……」
改めてゼロの口から聞くと衝撃的ではある。
倉吉はおれとの電話で不機嫌になったあとも、委員長としての使命感からなのか、ゼロの家に電話をかけてみたそうだ。
午後3時を少し回った頃、ゼロが電話に出て“ゴスロリ女に殺されそうになって、しかも間違われてしまった”と泣きつかれたと倉吉は説明してくれた。
倉吉は隠れる場所まで提供してくれた。
おれに相談するより先に、倉吉から電話がかかってきて打ち明けた……というところだろう。
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