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近寄った俺に気がつくと、 トロンとした瞳で 見つめてくる。 「…紗織さんも、アイツの虜なの」 小さな声で 問いかけると 彼女の首にそっと手伸ばし、 少しずつ少しずつ 力を込めた。 首を締められてもなお 反応する 彼女は 酷く滑稽に思えた。 「っ、んあっ、る、かぁっ」 甲高い声と、手首を掴む手に ハッと意識を戻す。 .
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