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「んーお前んち 複雑だからなぁ?」 椅子に座って 天井を仰ぎながら、 うーんと唸っている絢斗は チラと俺を見ると 開き直ったような顔で大きく笑った。 「ま、俺がいるし、大丈夫じゃん? ここには お前を傷つけるやつもいないし? それに… 俺も ひなも 母さんも、琉可のこと 大好きだしな!」 あまりにも、あっけらかんとしている絢斗に 実は、事は深刻じゃないような気もしてくる 「……絢斗がいて、よかった、」 「ん?なんか言ったか??」 聞こえるか聞こえないかくらいの声で、 そう呟くと 少し涙が出た。 .
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