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「だって、会ったんだろ?
夢の中で。匂いもしたんだろ?
それ、会ってんじゃん!」
満面の笑みで 言われたって
何の説得力もない。
( ーーああ、こいつ 阿呆だった。)
俺は 眉間に寄ったシワを
指で伸ばしながら、緩々と頭を振る。
眉間にシワを作らせている本人は、
ニコニコと白い歯を見せて笑っている。
これ以上 話しても無駄だと判断し、
絢斗に向かって シッシッと
前を向かせるように指示した。
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