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( 俺は 何に必死になってんの? ) 少しだけ 俯いて机を見ながら、 口角の上がった口元に 手をあてる。 「…………馬鹿みたいだ」 俺は 今までのことを 記憶の底に 押し込めるように ただひたすらに 黒板の文字を ノートに書き写した。 窓の外なんて 一切気にせずに。 ーー だから あの時、 あの教室のカーテンの隙間から キミが こっちを見てるなんて 思いもよらなかったんだ。 .
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