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震えがどんどん大きくなっていく……
怯え方が尋常じゃない。
俺は美優の手をギュッと握った。
「お父さんが側にいるから大丈夫だぞ。」
祈る想いで声を掛けた。
人間というものは夢の中でも周りの声は耳に入っている。
以前にも書いたことだが、『寝言に返事をすると脳が休まらないから返事をしてはいけない。』と言われている。
だけども……悪夢を見ているよりはマシだと思ってしまう自分がいる。
夢の中でも俺の存在に気づいてくれれば、安心してくれるはず……
そう思って、美優がこうなるとついつい声を掛けてしまうのだ。
だが……今回はいつもと様子が違った。
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