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「…何か用? 流星くん」 「俺は見るつもりはなかったんだけどね?」 「…ふふっ 流星くんって変わってるよね?」 「そんな言い方嫌なんですけど?」 「だって意地悪だし、強引で笑顔は卑怯だし…」 「俺は意地悪?」 「…だって、私には意地悪するでしょ?」 「俺は強引?」 「無理矢理、抱きしめてくるでしょ?」 「俺の笑顔嫌い?」 「…そんな顔で迫るの狡い」 「…ごめんね? これは生まれつきなんで」 「ふぅん? でも、好きって言ってくれたのは嘘じゃないでしょ?」 「…それは嘘はつきたくないないけど?」 「そっか… じゃあ、メアド教えてあげてもいいよ?」 「何か、咲香が俺に意地悪してる気がすんのは気のせいだろうか?」 「…そんな事あるよ?」 「何それ? 可愛い顔して意地悪似合わないけど」 「流星くん、料理とか出来る?」 「えっと、其なりには…」 「じゃあ、お昼一緒に食べる条件として…」 「…じ、条件?!」 「お弁当作ってきてくれる?」 「…はい?」 流星は何となく頭に?マークを浮かべていたが、咲香はフッと可笑しそうに笑う。 「咲香さん?」 「…嫌なら一緒に食べてあげないよ?」 「もしかして、毎回条件つける気?」 「うん、そうだよ?」 「ふぅん? よく思い付いたね?」 「何となく考えながら歩いてたから」 「ふぅん? 咲香が俺に命令とはねぇ…」 「命令じゃないよ? 条件だよ」 「まあ、いっか」 流星は何やら独りで納得すると、フッと微笑み咲香にこう告げる。 「咲香がそうしたいなら、従うよ。 但しあんまり無理な条件は従わないからそのつもりでね?」 「…無理な条件って?」 「俺が咲香に触るのとかだけど?」 「えっ?! それは条件つけたら駄目なの?」 「付ける気だった? 駄目だし、却下」 流星は愉しそうに笑うと、咲香にまた勝手に抱きついて混乱させていた。
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