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「流石にそこまで気ままじゃないよ?」 「…そ、そっか。 なら安心した」 「心配してくれてたんだ?」 「一応、単位とかあるから…」 「俺、意外と優秀だから平気だけどね?」 流星が自信に満ちた笑顔を向けると、咲香はその顔にやられたのかまた真っ赤になっていた。 「…そんな真っ赤になんないでよ?」 「…流星くん、君の笑顔で倒れちゃう子居るの知ってる?」 「ん? 俺、滅多に笑わないけどな」 「…卯月くんとは笑って話してるでしょ?」 「あー、理斗か」 「親友なんでしょ?」 「…幼馴染み兼、親友」 「幼馴染みなんだ?」 「そっ」 流星はフッと微笑むと、噂をしていた卯月理斗(うづき まさと)が図書室へやって来た。 「流、授業始まるが行かないのか?」 「理こそ」 「お前居ないからここだと思ってだな」 「理、俺の事ストーキングしてんの?」 「…。」 「あー、冗談だって! 理は真面目だからなぁ」 「…。」 「理?」 「何故、そんな所に隠れている?」 「あ、咲香先輩! 理が来たから隠れたんすね?」 「えっと、その…」 咲香は恥ずかしそうにそう呟くと、流星により隠れる事を中断させられてしまった。 「ほら、紹介するから…」 「う、はい…」 「卯月 理斗。 俺の幼馴染み 兼 親友」 「私は…」 「美波 咲香先輩だろ? 知ってる」 「何でだ、理?!」 「春菜の親友らしいから、知ってる」 「ハルちゃんの?!」 「あぁ」 理斗が真顔のままでコクッと頷くと、流星は咲香の方を向くとこう告げる。 「ハルちゃんの親友なんですか?」 「同じクラスだからその…」 「そうだ! ハルちゃん年上だったわ」 「理斗くんって、春菜と付き合ってるんだよね?」 「嫌、違うけど?」 「えっ?」 咲香が非常にビックリしていると、理斗はこんな事を打ち明けてくる。
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