AnotherXALICE

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 東の魔女は苛立ったように手を振り配下のアナザーを追い払おうとする。 「わらわがどういう格好をしようと、わらわの勝手じゃろう!」 「しかし、流石にそれは……」  アナザーが口ごもると、魔女はフンと鼻を鳴らした。 「なんじゃ。隠れるべきところは隠れておる。問題あるまい」 「でも、クルーデリス様! 他のウィッカの者まで噂してるんです!」 「させておけばよかろう」 「でもやっぱりそのお姿はダメです!」  まあ、アナザーがそう食い下がるのも無理からぬことだ。【隠れている】、と魔女は言ったが、実際には【そこ以外は露出されている】と言った方が実情に近いのだから。
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