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二人とも両手が無残にも圧し折
られていて血の気もなかった。
「……通り魔に遭遇した後に臨
終、彼氏さんは地獄堕ちかな」
予想を超えるとは思わなかった
というのは、嵐襲ただ一人だ。
「……トラウマにならない?」
「乗り越えてきたからこそ、普
通に受け入れられるものだよ」
長年培われた昴流のチカラ。
ちなみに、爽が編んだ子供用の
甚平は苦笑いしながら死を迎え
た汐麹の胸に置かれていた。
「どうしてこんな結末を迎えた
のか、再生してみない? 嵐襲」
「……どうみても聞く人、間違
ってませんか? 教育係に普通」
露出を嫌う爽がバスローブ姿を
嵐襲の目に焼き付かせ言った。
「気にならないのなら別だが」
「読者の皆様方は気になるもの
ですからね? こういう展開を」
ありきたりだが、当然のこと。
もし、気にならないのであれば
飽きられたととるもひとつで。
「では、雲外鏡よ、アナタが視
たものを最低限みせなさい?」
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