∞ヒツジが一匹∞

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「適任者…トイウコトデ、ヨロ シイノカ? ソレハ オオキニ」 軽く罅が割れる程度に済まし、 「和風の言の葉を二度と真似ん でくんなまし! 廃棄されたい? 煮て熱々の状態から氷水の中に 入れられたいワケですの?!」 たまに、お嬢様ぶってる言い方 になるのは本当に怒ってる時。 「……第一、鏡は喋らなくてい いよ? 普通の物でも喋らないん だし、お喋りは嵐襲だけで」 「ちょっとー それって一体全体 どういうことですかー!!」 いつまで経っても先に話が進ま ないので、ここぞと言わんばか りに喧嘩両成敗を目論む爽。 「1.5㍑の墨汁、無事に飲み干 せたら許して差し上げますわ」 一呼吸をおいて話を続ける。 「制限時間は再生が終了するま での間に、どちらかがオカワリ する勢いで興奮したらOKよ」 どんな勝敗の決め方なんだよ! 雲外鏡の揺れる眼が激しく右往 左往に泳ぐ様子が伺える。
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