∞ヒツジが一匹∞

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……またのお越しを、御来光。 壊れたベルが続けざまに鳴る。 そろそろ、寿命かしら ね? ソウは不吉にも落書きし始め 「だーめったら だめだ!」 最後には注意される始末です。 「うふふっ、妾の手が勝手に」 気が気じゃないのは茶飯事だ。 教育係に指名されたのが過失に 思えるのは間違いのないこと。 ちなみに脱獄囚なんです、僕。 ぼく、じゃなくて、やっこね? 「リムジンなんて豪勢な車、ミ セの雰囲気に合わないんじゃ」 「難儀に考えるでない、昴流」 波留都 昴流の真骨頂の部分が引 き出されるとかで、この有様。 「何気に可愛がっておるではな いか? 生きた羊毛の髪の毛を」 「そりゃ、しっくりくるもん」 呪術の言の葉を疎かにした結果 が、こうだとは客にも言えない ソウと僕との二人だけの秘密。 汝は嘘か真か、何が知りたい? ここのミセ、気になっちゃう感 じですかね? 本音を言うと。
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