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「貴方にも手伝っていただきますから。貴方のご友人が招いた失態なのですから尻拭いをしていただかないと」
「…………………………………………………生徒会長サマ、あとで覚えといてよ。で、副会長サマ、ボクは何を手伝えばいいのでしょーぉか」
「そうですね、貴方には転入生を迎えに行っていただきましょうか」
「は。それって普通副会長サマがやるべき仕事なんじゃないのー?しかもボクが行ったら信者が増えるか死体が転がってるかもしれないよー?それでもいいのなら良いけどサ」
「いいわけないでしょう。そんな事にならないように配慮してくださいね」
「うー、リョーカイ」
いまいちやる気が出ないのか唸りながら返事をする奈緒を見て、副会長ははぁとため息を吐きながら彼の頭を撫でた。
見た目通りにふわふわで、でも指通りのいい髪質に驚きながら言った。
「……頑張ったら、飴をあげますよ。しかも"桃味"なんですが」
「はーいっ!んじゃ、ボク行ってくるねーっ!!」
バカ正直に校門へ向かって行く彼の後ろ姿はもろに小学生だった。
そんなことを彼に直接言えやしないが。
だが、そんな姿を目にした副会長はふっと強くつんでいた口元を緩ませた。
「まだ迎えに行く時間じゃないのに、何張り切ってるんでしょうね。あのおバカさんは」
(そこがまた、可愛いんですけどねぇ…)
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