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先程から強くこちらをじとっとした視線で睨んでくる奴の方を見ると、番犬かというくらいに副会長を警戒していた。
もちろん蹲った状態で、だが。
そんな彼に挑発するように鼻でふっと笑ってあげた。その行動のせいで、会長がすごく不機嫌になったことは生徒会メンバーだけの秘密だ。
☆★
一方、奈緒は桃味の飴が貰えると言われテンションが上がったまま校門まで向かったせいか、早くついた。
「(桃味の飴!桃味の飴!)」
彼の心の中を支配していたのは桃味のだけで、転入生のことなんて一切気にしていなかった。
そこがまた奈緒らしいと言われれば奈緒らしいのだが。
校門の前で仁王立ちのまま飴のことを考えている彼は傍からみれば相当おかしいのか、時々警備員さんに話しかけられている。
そして、その度に増えていくお菓子の山。
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