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通行人Kside.
「うぐっ…」
中庭で誰かの呻き声が聞こえる。誰かが喧嘩でもしているのか、と気になって覗いてしまったあの時のオレを殴ってしまいたい。
建物の影から隠れて覗きみると1人の少年の周りにたくさんの社会のはみ出し者と言われる俗に言う不良の集団が沈んでいた。
少年はまだ殴り足りないのか自分の足の下にいる不良を足蹴にして何度も蹴っている。
「君らさ、一体誰に物言ってるわけ。耳ある?あ、つか脳ミソある?」
「…ぐはぁ…っ」
「ないよねえ。ないからそんな愚行に走ったんだもんねぇ?ヴァッカだなー」
その少年は身長が他の生徒と比べて小さく、親衛隊のチワワと混じっていても何の違和感も生まないが、彼は少し…いやかなりの戦闘狂らしい。
その証拠に彼は今にも意識が飛びそうな不良さんの頬をビンタして意識を起こし、そしてまた殴りだすという…もうそれイジメの領域ですよね。
と心配になるぐらいだった。
そんな時、少年は大きな声で何かを言い出した。
「あーあー、みーぃんな手応えないなぁ」
…彼は大きな声をだして何を言っているんだろう。
大きな独り言とか、結構寂しくないですかね。
彼の意味の分からない不可解な行動に疑問符を浮かべていると、彼はこっちに視線を向けてニヤリと殺人犯にも負けないような悪どい笑みを浮かべ言い放つ。
「んじゃ、次はそこに隠れてるキミ…相手してみる?さっきからボクの身長のことばかり言ってるしねぇ、ケンカは売られたら買わないと、ね!」
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