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その様子を見ていた副委員長は首を傾げ、観察していたが急に机の上に置いてあった書類の一部を一気に破った。
そんな奇行に走った委員長を止めるために副委員長は一生懸命宥める。
が、どんなことを言っても今の彼には無駄なことだった。
「あんの、クソ会長ォ。今頃こんな書類持ってきてくれちゃって…ぶっ潰す!!」
ぐしゃぐしゃに破り去った書類をそのままに、彼は生徒会室へ直行した。
委員長があそこまでキレるのは、身長について触れなかったらそんなにないのに…と疑問に思いながら、奈緒がばら撒いて行った書類の残骸を拾い集め、彼はなぜキレたのかその正体にすぐに気がついた。
彼が全力で破った書類には会長自らのクソきったない執筆で
『今日、転入生来るからな』
と一言書いてあった。
そりゃ、あの委員長でも怒りますよ。
ここにはいない委員長には同情を、そしてもう1人の生徒会長には呆れをそれぞれかけてあげた副委員長だった。
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