第7話

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さぁ、行かなくては。未来を切り開く東京駅に。 化粧はいつもよりも丁寧に、シャネルのCOCOの香水も魔法の液体のように、シュッと全身に振りかけた。水色のスーツが、ちょっとだけ輝いて見える。 部屋をそっと出て、娘の部屋に向かった。机の上はキチンと整頓されていて、ベットの上には大きな茶色のテディーベアが、ポツンと壁に寄り掛っていた。 星空のような壁紙も、このクマの縫ぐるみも貴方が5歳のときに揃えた物だった。 ……もう見る事が出来なくなるのね。
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