第7話

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 旦那はこんな紙切れ如きの脅しで、介護へきちんと向かうとでも思ったのだろうか? だったら貴方、私を舐めてるわ? 姿だけ捕らえても、心は全く見えていない証拠。 誰の言い成りにも、もうならないの。やがて芸能人の妻となる、魅力的な女を逃したと、後で思いっきり悔やむといい! はぁーと印鑑に息を吹きかけ、紙切れにぽんっと、山田の印を残した。 この名前とも、バイバイ。達成した夢の一戸建て。今まで私をそっと見守ってくれて有難う。 お礼を言うわ。そしてみんな、さようなら……
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