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ホームルームが終了すると渡り廊下の先にある蛇口が並んでいる水道へ、真っ先に駆け出した。
――気持ち悪い! 大嫌いだ! あんな教師! 臭い! 臭い! 臭い!
生暖かい感触を冷たい水で、早く消し去りたかった。勢い良く水を出し、指先を当てタワシで擦った。
――私はバイ菌。バイ菌なんだ。汚い唾に汚染されたんだ!
「止めろよ! 血がもっと出ているじゃないか」
腕を引っ張ったのは、るいだった。ハンカチで指先を止血し、絆創膏を貼ってくれた。
嬉しく感謝したかったが、無言で腕を振り払った。ここで話したら、またるいに迷惑が掛かってしまう。
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