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一週間ほど前から雨が降り止まない、このまま日本は沈んでしまうんじゃないかというくらいの量で雨は降っている。
さきほどの話は中学生がする極々普通の妄想だ。
退屈な授業に降り止まない雨ときたら、そんなものしか浮かばない。
本当に行けたらいいのにな、異世界に。
そしたら勉強もしなくていいのに。
…なんて、無理に決まってるよね、妄想はたかが妄想なのだから。
「うわっ!なんだあれ!?」
そんなことを考えているときクラスメイトが突然叫んだ。
なにかと思い外に視線を向け直すとーーー
「!?」
ーーー雨雲が…開けてる!?
そう、先ほどの妄想のように雨雲が不自然に開けていた。
雨は威力を弱めないのに、雲は減っていく。
その奇妙な光景にいままでないくらい、胸が高鳴るのを真緒は感じた。
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