第7話

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ーーーーーーーー ーー・・・ 「るーく、お散歩いくよ」 「ワンッ」 「元気だね」 あれから3ヶ月。 ーー・・・もうすぐ卒業式だな。 出なくても卒業認められるから、ラッキーだ。 ゆっくりとるーくを連れておうちの回りを歩く。 今でも、まだ。 忘れることなんてできない。 あんなひどいことされたのに それでも 慈雨にぃが好き 思い出すだけで、心臓が甘く疼いて それと同時に痛み出す。 溺れる。 苦しい。 自分の感情に飲み込まれる。 「ワウッ」 「……あ、ごめんねるーく」 いつの間にか立ち止まっていたみたいだ。 慈雨にぃはひめさんにプロポーズしたかな? 「……わ」 パラパラ パラパラ 雨が降りだす。
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