第7話

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ーーーーーーーー ーー・・・ 『だ……こ……』 『プリ……だれ……』 ……夢でも。 慈雨にぃの声を思い出すなんて、バカみたい。 ペロペロとなめられる感触がある。 きっと、るーくが慰めてくれてる。 うん うん るーくがそばにいてくれるんだよね。 分かってる。 だいじょーぶ。 慈雨にぃのこと、好きだけど。 好きだから。 忘れなくちゃいけない。 慈雨にぃが幸せになれるように。 「ワンッ」 どんっと、体の上に何かが乗っかる。 「ひゃ、るーく、ビックリしたぁ」 目を開ければ、るーくが乗っかって尻尾をブンブンと振り回している。 可愛い、ワンちゃんって可愛いな。 ゆっくりと体を起こして、るーくを撫でる。 今何時だろ。 お腹すいちゃった。
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