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「おかえりぃ」
「すいません、涙姫の足拭くものお借りしてもよろしいですか?」
「い……。
良か……ね~ルウヒ
やっと飼い主がきてくれて」
「っく、っく」
どうしよう。
嬉しくて、嬉しくて。
涙が止まらない。
二人が何か話してて。
聴かないとって思うのに。
慈雨にぃから離れたくない。
この鼓動を感じていたい。
守られていると、確かに感じられる。
「っ、ぅ、なに、話してるですか?」
「ナイショ」
「ルウヒー
ほら、これで足拭きなさい」
「ありがと、ございます」
渡されたタオルで足を拭う。
擦り傷はできてるけど大したことない。
「ワフッウ゛ー」
「るーく?どうしたの?」
人懐っこいのに、どうしたんだろう?
「バウッバウッ」
「??」
るーくの頭を撫でれば、ようやく落ち着きを取り戻す。
二人はまた話してる。
右耳から音を拾おうにもるーくの声に邪魔される。
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