第7話

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「……ごめんね? 我慢できずに手出しちゃって」 耳たぶに光るピアス。 慈雨にぃはそれに触れて、目を細める。 16歳の時にくれたこれ。 「本当はあのときに伝えればよかったんだよね? でも、ごめん輝仁さんとの約束だったんだ」 「ーー・・・パパ?」 「うん、そう輝仁さんに言われたんだ。 『もしるうのことを好きになったら、高校卒業するときにプロポーズしてね』って。」 ……それって…… グッと込み上げてくるものを噛み締める。 「ん?」 「……パパに言われたからですか? わたしに、だから?」 遺言だから、プロポーズ? 「違うよ『るうのことを好きになったら』っていう大前提があるでしょう?」 「ん」 こしこしと、その大きな手で頬を拭われる。 「それでそれで? 早く聞かせなさいよぉ」
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