第7話

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「それでもうひとつの約束が『18歳になるまでは交際禁止』ってやつで」 「えぇ?どうして」 「輝仁さんのやきもちですよ 18歳まではるうは俺のものって言ってました だから、輝仁さんとの約束だから伝えないなんてバカなことしたんだ。 ……それでもやっぱり我慢できなくて。 聴こえてなければ伝えてもいいと想って『ひめ、愛してる』って言ったんだ。 僕にとってのお姫様はるうだけだから プリンセスシリーズだって、るうがいなきゃ描けなかった」 「しら、しらな、るう、くるしかったのに」 次々紡がれる言葉は、私の知らなかった心。 知らない。 教えてくれないから。 でも、嬉しくて。 涙が止まらない。 「うん、ごめんね」 「いつもいつも、えっちしてるときは、あいされてると錯覚しそうになって でも、いつも『ひめ』って、るういがいのなまえよぶから、くるしくて、くるしくて」 「うん、ごめん」 「っふぅ、るう慈雨にぃすきだったから、つらかったんです」 「……うん」
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