酒場 千鳥足

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その店は遥か東の異国風。 壁は木造で、屋根はカワラ、入口にはノレンがかけられてた。 見たことがない外見で、周りの多様な他店からも一際目立っている気がした。 掲げられたノレンには、異国の文字が書いていた。 当然ながら。 (読めねぇ……。) モノに分かるはずもなく、彼がフィーリングで読もうとしていると、 「読めへんやろ?これ、〈千鳥足〉って書いてんねん。店の名前や。」 ヘキさん笑いながら教えてくれた。 「あ…そ、そうなんですか?」 ヘキさんの解説に、モノは頷いた。 (…オーオクかと思ったことは、秘密にしておこう。)
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