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★
はい、授業が終わりました。これからは学生のゴールデンタイム。ビバ放課後!
さて、この後はどうしようか?欲しかった漫画が発売してるし、買いに行くのもいい。いや、ゲーセンも捨てがたい。眼鏡の位置を直しつつ、色々考える。ああ、この時間も楽しいんだよなぁ…
そんなことを考えていると、スマホが鳴った。
「むっ」
その瞬間、俺の楽しい放課後はなくなる予感大。だって着信音がドナドナってことは…
恐る恐る画面を見ると、そこには案の定、フシギの名前。
どうやら今日も“現れた”らしい。あー、行きたくないな。
ピッ
とりあえず着信を切る俺。
『無駄だよ。今からそっちに行くね!それと、後でボクからの時の着信音変えるからね!シクヨロ!』
ブツンっ
アルェー?おかしいな?今勝手に応答になったぞー?アルェー?しかも奴からの着信音がドナドナってバレテーラ。
直後、教室の戸がド派手に開かれる。
「ハカセ電話出ないとかワロス!直で来たった!」
俺は教室を飛び出した。え?逃げるためだよ?
★
俺が到着した公園は噴水が中央にあり、その周りを石畳が敷き詰めている。緑も豊かな広い公園だ。え?捕まって連行されたんだよ。当たり前だろ?
「ハカセー!何で電話出なかったのですかー?詳細キボンヌ!」
「だって怖いんだもんよ」
フシギはキョトンとした表情を見せると、
「ヘタレ」
キリっと、そう言った。ムカツクぅー。
「それよりも、ホラ!アレ!見てホラ!アレホラ!」
「アレホラって誰よ…いや、わかるよ?出たんでしょ?」
興奮気味のフシギをなだめる。
「うん!あ、いた!」
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