二人のハルと恵みの雨

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彼も県外から来て、見知らぬ土地で全く知り合いがいないらしい。 そして私に声を掛けるかどうか実は散々悩んだようだ。 「軽薄な男なんて思われたくなかったけど…」 「けど?」 視線を逸して恥ずかしそうにする彼。 「君、可愛いし…仲良くなれたらって…」 「えっ、私が、かわいい?」 彼は耳まで真っ赤になって、俯きながら私をチラチラみている。 もしかして、告白? 私たちは出会ってまだ数分しか経ってない、会話は自己紹介程度。 それなのに告白。 でも、その時私は思ってしまった… この人可愛い!
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