十一、男の誘惑とすれ違い

6/6
前へ
/37ページ
次へ
「女の一人や二人くらい守れないでよく警察なんざやれんのな」 「蓮也の事、悪く言わないで。きっと何か事情があるんだと思う」 「事情ねぇ」 「ねぇ、いい加減離して」 「へいへい」 手首を離されると直ぐ様ロビーへと向かおうとした矢先の事 ……―――ちゅ 頬に柔らかい感触が伝わったかと思うと、ボディーガードと名乗る男が“次は唇にするから”と囁き去って行った 今、頬にキスされた…? 次は唇? どうしてこんな事になるの!? 彼は蓮也が私の為を思って用意してくれた人。まさか、こんな軽い男だなんて思ってないよね そんな事言ったら、余計心配かけちゃうし、何より蓮也怒るだろうし… 言いづらいな… 余計な心配かけて、困らせたくないし…気疲れさせたくないから…自分で解決しなきゃ 大丈夫! 何とかなるよね! 私がしっかりしてれば、何とか乗り越えられる筈!
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

700人が本棚に入れています
本棚に追加