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【アランSide】
結局その日、美希に逢うことも電話で話すことも出来なかった俺は、真意を確かめることが出来ず、モヤモヤとした気持ちのまま夜を明かした。
――翌日、俺は正門前で葉月と花菻高校のイケメンと遭遇する。
これ見よがしに、イケメンは葉月と手を繋ぎニヤリと笑った。
葉月は…美希だ。
どんなに容姿を変えても、俺の美希に間違いない。
二人は鈴蘭女学院の正門前で、笑顔で別れる。葉月は俺に背を向け歩き出す。
俺は葉月の背後から声を掛けた。
「葉月話がある。ちょっと来なさい」
真実を知りたい。
昨日から美希は俺を避けている。だから学校で聞くしかない。
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