第7話

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ーーーーーーーー ーー・・・ 「……え?」 「ですから、先方はデザインの打ち合わせには社長一人が自宅に来るようにと」 「……そう、いつ?」 「3月12日です」 「……分かった。」 秘書が出ていって。 そっと引き出しを開ける。 小さな箱。 るうのために作らせた指環がそこにある。 3月12日は、るうの卒業式だ。 予想では、家でパーティーして 僕の部屋に呼んで かっこよくプロポーズするはずだったのに。 いまだに肝心の花嫁が見つからないんじゃどうしようもない ーー・・・デザインだって、浮かばない 幸いストックがいっぱいあったからどうにか保っているけれど。 るうがこのまま見つからなかったら。 ーー・・・きっと潰れるだろうな、この会社。
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