第7話

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「幼い頃の約束を、一度私は忘れてしまいました。 そのせいで、彼女は聴覚を失った。 ……左だけですけど 表情も、豊かだったのに、ほとんどなくしてしまった。」 ゆっくりと語る言葉を。 アカネさんは目を閉じて聞き入る。 「どうにかして戻したくて。 世話をして。 いつのまにか、少女から女性に変わっていく彼女に心を奪われて。」 「その彼女は今?」 「……僕のそばにはいません。 大切なことを、伝えることを忘れてしまったんです。 けれど、探しだして、必ず捕まえます」 「……ふーん」 こんなものでいいのだろうか。 不安だ アカネさんを見れば。
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