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「あたしねぇ、飼ってた鳥を無責任に逃がすやつって大っ嫌いよ」
「……はい?」
「鳥は一度餌付けされて、甘やかされれば外の世界では生きていけない
死んじゃうのに、外に離すなんて最低でしょ?」
「はぁ」
ーー・・・やっぱり画家って変わってるのか?
意味がわからん。
「あんたもその一人かと思ったけど……どうやら違うみたいね」
目を開けて、にっこりと微笑むと。
「さて。
保護してた小鳥もそろそろ飼い主に返さなくちゃね」
「??あの……」
「ルーク!起こしてあげて」
「ワフッ」
ルークは僕に向かってきたときとは全く違う。
尻尾をブンブン振り回して、ソファの向こうに向かう。
何をしてるのか分からない。
「……あの、」
「いいから、小鳥のお目覚めよ」
パチリとウィンクされて。
一瞬ぞわっとするも。
次の瞬間には忘れてしまう。
「ワンッ」
「ひゃ、るーく、ビックリしたぁ」
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