410人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっ、それも駄目(だめ)でしたか。わが家ではフルーツおにぎりが人気で、お弁当には必ずいれてくれるんですけど」
よく見ると、具は干し柿だった。クニがおかしな顔をして、なんとかフルーツおにぎりをのみこむ顔に全員爆笑した。マルミはひとりであわてている。
「フルーツにあうように、ごはんにもほんのりワインビネガーをつかってるんです。ほんとはすごくおいしいはずなのに……」
「またやってくれたね、天然マルミ。あなたは、勉強だけしてればいいんだから」
タツオはサイコに質問した。
「どうでもいいけど、マルミさんって成績いいの?」
サイコはおもしろくなさそうに返事をして、あごの先でタツオのとなりでおにぎりをたべているジョージをさした。
「そっちの班にいる学年1番のつぎよ。幸野丸美が学年2番の特待生」
最初のコメントを投稿しよう!