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「えっ、それも駄目(だめ)でしたか。わが家ではフルーツおにぎりが人気で、お弁当には必ずいれてくれるんですけど」  よく見ると、具は干し柿だった。クニがおかしな顔をして、なんとかフルーツおにぎりをのみこむ顔に全員爆笑した。マルミはひとりであわてている。 「フルーツにあうように、ごはんにもほんのりワインビネガーをつかってるんです。ほんとはすごくおいしいはずなのに……」 「またやってくれたね、天然マルミ。あなたは、勉強だけしてればいいんだから」  タツオはサイコに質問した。 「どうでもいいけど、マルミさんって成績いいの?」  サイコはおもしろくなさそうに返事をして、あごの先でタツオのとなりでおにぎりをたべているジョージをさした。 「そっちの班にいる学年1番のつぎよ。幸野丸美が学年2番の特待生」
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