第5話 『まわる歯車』

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「今日は本当に素敵な日だったね」 皆を眺めながらシミジミとそう告げた可愛に、樹利は小さく頷いた。 「全然気のりしてなかったけど、こんなにたくさんの人に集まってもらえて、盛り上がることが出来て、愛する人に囲まれて俺は幸せ者だなって心から思ったよ」 そう言って指を絡めるようにつないだ樹利に、 「私も同じように考えていた」 と言って輪になって語らうリン、麻里、カズ、卓也の元akカンパニーの仲間たちに目を向けたあと、 ワイワイと盛り上がる皆を眺めた。 「……樹利やakの仲間達との出会いから、こんなに大きな輪が生まれたね。 みんなはそれぞれの場所で輝きながら生きていて、何かがあったらこうして集えて、昔のように笑い合える。 それは本当に幸せなことだよね」 「……ああ。本当に」 樹利も皆を眺めて、柔らかく微笑んだ。
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