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「……時々考えるの」
「うん?」
「もし樹利と出会えてなかったら、私はどうしてたのかな?って」
そう漏らした可愛に、
「どうしていたと思う?」
と視線を合わせた。
「どうしていたのかな?
大学をあのまま卒業して、どこかに就職して、誰かと出会って結婚していたのかな?
樹利はどうしていたと思う?」
「……そうだな、ずっとマンションに住んで独身を貫いているか、もしくは二回くらい離婚して、結果一人身になってそうだな」
サラリとそう言った樹利に、可愛は「二回って」と笑った。
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