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西郷と愛加那
鹿児島では、薩英戦争の後処理や統幕問題などで西郷を呼び戻した。
もう幕府の顔色を気にする必要がなくなったのである。
ところがまた西郷が問題を起こした。
久光の命により下関で久光の到着を待つように言われていた。
その頃幕府と長州の間で一触即発の状態になり久光の到着を待ちきれず京都へ行ってしまった。これで久光の逆鱗に触れ二度目の遠島となったのだが、このとき村田新八も一所に喜界島へ配流された。
西郷は徳之島である。
このときに愛加那は「決して会いに来てはならない」と厳しく言われていたにも関わらず菊次郎と菊双を連れて会いにいっている。
徳之島の役人は西郷に好意的で総横目仲為親子の計らいで1週間をゆっくりと過ごしたという、薩摩には一日と報告している
愛加那は美人とはいえない普通の島娘で南国の情熱的な気性の持ち主であったと思われる
西郷は島を離れる時に愛加那に少しばかりの田畑を買い与えている。
愛加那の生活を心配している心の表れであろう。
西郷の世話役である龍差民とは仲は良くなかったようで筆まめな西郷にしては一通の手紙もないことから察してユカリッ人を嫌いなことが伺われる。
愛加那の淋しい暮らしは頂点に達する時が来た
島妻は決して薩摩へ連れ帰ることは禁止されていた。
西郷が島を離れる時に、教育の名目で二人の子どもは連れて行かれて愛加那は一人になってしまった。
菊次郎と菊双は武町の本妻イト夫人に育てられた
菊次郎14歳菊双12歳
菊次郎は後の京都市長 菊双(菊子}は大山巌の弟の妻となる
話が前後しますが愛加那が伊津部{今の名瀬}へ来た時の様子が
裸足で化粧なし垢の一寸ばかり、手の甲にはぐみ「入墨」をいれた典型的な島娘でとてもきょらむん(美人)とはいえなかったらしい。
龍差民の孫ではなく龍家の血筋ではあったらしい。
私の従兄弟の奥さんが龍家の子孫で、龍園子といい弟も姉を頼りにわんの村にきた。
しばらく一所に大島紬の加工をしたが先祖のことはあまり語ることはなかった。今思えばわかります。
ユカリチュは搾取の親玉であり、一般島民には眩しい存在なので話題が合わなかったといえる。
西郷と愛加那
完結
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