プロローグ

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とある学校の とある書道室。 墨が壁に飛び散っており、綺麗にするにはかなりの根気が必要。 掃除用具入れからぞうきんを取り出し水道の水に浸していく。 今の季節は冬。 冷たい水道水のおかげで私の手は真っ赤。 それに打ち勝ちながらいつも通り水拭きをしていく。 寒さに体が震える。 今日はオニオンコンソメを飲もう。 と言っていながらも私はどうせコンポタージュを買ってしまうのであろう。 どんどん、とまでは行かないが徐々に綺麗になっていく白い壁。 書道室なのになぜ白にしたのかいまだに疑問に思う。 そろそろ終わりにしよう。 そう思い、ぞうきんを再び絞ろうとする。
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