後日談2

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リートルード国王が正妃を迎えて数日。 王の側近ユーディーン・アラン・バートレットは、王城内にある自室にて一息ついていた。 ぐったりと体を椅子にあずけ、ふうと息を吐きだす。 よく見ると薄らと目の下に隈をこさえていた。 何しろ、国王の結婚式という一世一代のイベントを取り仕切り、無事に成功させた後なのである。 来賓の手配に、会場の準備にと忙殺されたユインはろくに睡眠時間が取れず、疲れ切っていた。 とうとう見かねた主から『休め』と命令され、本日は一日休日となっている。 睡眠は十分に取れたがこの後は何をして過ごそうか、とユインはぼんやり思った。 ――思えば、休暇を取るのは随分と久しぶりだ。それと王の傍から離れてひとりでいるのも。 ユインは思い返す。 幼い頃から王―当時はまだ王太子だったが―に付き添い、共に遊び、学び、成長してきた。 歳が近いのもあって、ヴィルフリートとはよく気があった。 あの頃の彼は、いわゆる悪ガキだった。 誰の言うことも聞かず、自分勝手にふるまう暴君。 自分も、彼と一緒になってひどい悪戯に加担したり、家出に付き合ったりもしたこともあったか。 ――そんな彼も、今や立派な一国の王。 最愛の女性と結婚し、今後ますますの繁栄が望めることだろう。 しかし、 「………。」 ユインは渋面を作った。 むくりと体を起こし、窓の外を眺める。 視線の先はすでに打ち壊されてなくなった、後宮跡。 ユインは、未だに正妃となった少女を計りかねていた。 .
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